外国の人から「
木と土と紙でできている」と驚かれたという日本の家は、
自然の素材からつくられて自然に還ることができます。
遮断するのでなく、自然や他社と共生するようにつくられた空間はとても落ち着きます。
神社やお寺は昔ながらの木造建築に豊かな自然があるので、自然と落ち着くんでしょうね。
また、居室や建具における多様性には本当に感心してしまいます。
ただの一室の和室でも、布団を敷けば寝室に。
布団をしまってちゃぶ台とざぶとんを出せばダイニングに。
ちゃぶ台を畳んでざぶとんをしまってこたつを出せばリビングに。
襖を開け放って隣室と繋げば宴会場。
ものすごく柔軟でフレキシブル!
外観も今見たって文句なしに素敵です。
日本建築に関心を持ってから、学生時代に設計した建物には必ず畳の空間を設け、
外と中を繋ぐ縁側や土間、機能的な格子や引き戸を活用し、軒や庇をつけるなど、
和の要素を活用するように意識していました。
その中で、「
外と中を繋ぐ」というのがキーワードでした。
家族やご近所の人の気配が感じられるということは、そこに気遣いが必要になります。
日本人の細やかな気配りや空気や間を読む力は、そんな空間で培われたのではないかなと。
他の空間から遮断された、鍵のついた個室を子どもに与えることが、
調和に重きを置いてきた日本人にとっていいことなのか。
住まいの変化が、日本人の変化に繋がっている可能性は0ではないと思います。
北欧や欧米の建物や家具に憧れもありますが、
やっぱりずっと暮らすとなると、自分には和が一番だと思っています。
昔ながらの和の暮らしは、きっと面倒なこともあります。
私は昔から畳敷きの部屋で布団の生活です。
湿気がこもらないように気を付けないといけませんが、
特に不便を感じたことはありません。
お天気の良い休日には屋根に布団を放り出して、その隙に掃除機をかけます。
(箒で掃き掃除と固く絞った雑巾で拭き掃除、と言いたいところですが・・・)
でも多少の不便も、たまにはあえて手間と時間をかけることで、
その時間を楽しめるのではないでしょうか。
便利なことはありがたいですが、そんな時間も大切にしたいと思います。
現代の良いところ、古くからの良いところを取り入れて、
自分なりの暮らしを作っていきたいと思います。
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